2012年10月30日火曜日

双六に似て


ご近所が引越しした。小さな貸家から家財道具が出てくるは出てくるわ。それは、まるで手品を見ているようだった。半月を掛けて引越し作業は続いた。仮住まいの私も荷物を増やさぬ様にしなければならないと心底思ったことだ。

 
大家さんから、漏れ聞くところによれば、家計が逼迫して携帯電話の払いさえも滞っていたらしい。人生模様を双六にたとえることは実りのあることではないけれど。借家を引き払って「親元」に帰ったらしい。

 
それでも「たつ鳥後を濁さず」。綺麗に片付けて去った。

 
片付けに来ていた七十代のヒトが彼女の親であったのか。

 
双六に例えれば、振り出しに戻った彼女の人生の幸いを祈るばかりだ。

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