2016年7月13日水曜日

町内会考

 180戸ほどの衰退しつつある集落に住んでいる。
もっとも衰退はこのクニの伝統的集落においては珍しい事ではなかろう。
伝統的集落に於いては地縁はもとより血縁関係もまたまとまりの要素となっている。
株って言葉、同じ名字の集まりに使う(株うち)、
この言葉、証券の株以外につかうことはこれぐらいしかないのではないか。
地縁血縁を共にすれば寺の檀家、お宮の氏子も同じ枠の中に入っている。
するとどうなるのか。町内会費とともにに寺の維持費と氏子費とついでに消防(団)費を集めるのである。月に均せば千円ほどになる。バカにならない額である。
集める手間から考えればこのシステムは合理的だ。
しかし、この強固に見える町内会システムには重大な欠陥がある。参加単位が「家」であることなのだ。

存立の単位が失われている。
町内会のどんな决定もイエ単位でしか行えない。このルールは成立の経緯からそれ以外にはありえないだろう。
兄弟姉妹が親の遺産をめぐって争う時代にイエはもうないのであるまいか。

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