2009年10月2日金曜日

メモについて ふたたび

メモの成り立ちについて書き加えておきたい。言葉、方言、地域特有の言い回し、どう書いてもいいが、空気のように偏在しているそれを、意識化しメモに記すことは、私がその言葉圏の外にいた、ということに他ならない。そして、研究のためでもなく、他者に知らせる目的もなしに、備忘としてそれを記した事は、他ならぬ私が言葉圏の中に棲息したいと願っていたからなのだ。
以上が、言葉とメモと私の相関関係図である。

ところで、言葉を擬人化しても何も生まれてはこないにしても、この言葉たちは、おそらく数百年の歴史を持つだろう、つまり、近代にまつわるあれこれ、「自動車、恩賜、コンクリート、民主主義、アスファルト、天皇制度、コンバイン、玉砕、満州の赤い太陽、プラスチック、戦車、演歌、バイク、ヘンジョウカ、ユンボ、帝国、転向、8.15、レーニン、汽笛、パソコン、産廃、師団、9.11、~~。」言い換えればわれわれの日常のほとんどはこのことばたちの後輩なのだ。「古きを温(たず)ね新しきを知る」ことはかなわぬ夢にしても、せめて、自らの醜さを鏡に映すぐらいはできよう。

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