2009年10月2日金曜日

言葉を集めて つづく

・ 「ハットウジ」
カメムシ。物の本によれば、中国山地では広く使われているらしい。瀬戸内では聞かない。しかし、「ハットウジ」は居るのである。畑の豆にたかり、田の稲にたかり、道端の葛にたかっている。夏の朝、畑から枝豆を持ち帰れば、それにまぎれているのはすぐに分かる。なにはともあれ、その臭いで。「カメムシがどっかにおるで」。先にあげた本には、興奮していないカメムシは匂わない「試しに鼻を近づけて~」、とあるが、御免こうむりたい。悪意に匂いがあるとしたら、こうだろうと思うようなそれだ。豆に集っているカメムシに殺虫剤をかければ、たちまち畑一面にカメムシの悪意が満ちてくるのである。稲にたかられると、米粒が変色するので、殺虫剤をかける向きもあるが、私は稲にはかけない、茶碗にせいぜい数粒のそれがあってもかまわない。豆にかけるのは、そうしなければ「豆」にならないからだ。
それはそうと、「八塔寺」という地名が近くにあるが、この虫とはどんな関係なのだろう。

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