2009年9月20日日曜日

言葉を集めて つづく

・ 「マク」
この言葉とは、町内の寄合いで出会った。もう20年も前の事になろうか。今でもそうだが、当時はさかんに産廃処理業者が、過疎の地域を狙って処理場を作っていた。都会や工場から出る、危ないもの、目障りなもの、臭いもの、つまり身辺に置いておけない物を大量に持ち込むのであるから、さすがに鈍な行政も地元住民の同意を業者に求めていた。地元にしてみれば、迷惑なだけの話だが、なかには金に転ぶ者もいたようだ。
協議が進むにつれ、協定文書の中に何を書き込もうと強面の業者がそれを守る意思のない事は、うすうす解ってきた。行政もあからさまに、協定書の有無だけを問題にしていた。そこで出てきたのが、この言葉「マク」である。「公正証書をマイたらどうか」。どういう字が当たるのか、「任く」か「設く」か「巻く」か、私には解らない。公証役場の辺りではこの言葉は、一般的なんだろうか。「金がかかる、誰が払う」の一言で、否決されたように記憶している。
さて、産廃処分場だが、あれからずっと、この地域の家々の上に騒音と臭いと煙を出し続けている。当時、寄合いに参加していた人々も大半が鬼籍簿に入った。
話はすべるが、農業関係のブログに産廃の話が出てこないのを、不思議に思っている。どうしてなのか、あなたはどう思われますか。

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