2010年3月28日日曜日

ブログの孤独 つづく

ラヂオの発見

深夜、風呂に浸かっていると、突然停電した。湯の中とはいえ真っ暗闇に裸でいることとなった。
カミナリも鳴っていない、地震でもない。すぐに復旧するだろうとしばらく待っても点かない。とすると、この家だけなのかしら。さて、面倒なことよ、このままふやけてしまう訳にはいかない、闇のなかで髪を洗い、体を拭いた。ところが、暗闇でパンツを穿く段になってどっちが前か後ろか判らないことに気づいた、幸い前開き部分がある、手探りで切り抜けた。つぎにシャツをと手探りすればこれの前後は微妙なのである、ままよ二分の一の確率、と被れば、見事に前後ろが逆だった。まことに明かりに頼る生活なのである。
とりあえず、明かりをと、手探りでローソクを探したが、記憶にあるその場所は闇の中なのだ。どうするか、毎晩の犬の散歩に持ち歩く懐中電灯を探り当てた、でそれでローソクを見つけた、懐中電灯で照らしてローソクに火をつける。何をやっているのだとも思わない。不思議なものだ。
窓を開けて外を見れば、一面の闇だ。街灯も消えている。「地球滅亡の時かしら」と思う。ニュースは電気で運ばれてくるから、どうだか判らない。
なんにも知らないでやすらかに眠っているつれあいを起した。面倒くさそうに、「でんわをしてみたら」という。なるほど電話は通じるのだ。「こんな夜中、困っているのはあんただけ」とも言っていた。この人物は地球最後の日にもこんなに「安らかに油断」しているのだろう。
電力会社は「御宅を含めて400軒ほど止まってます」という。たいしたものだ、何処の家に電気が通じてないか、フィードバックするシステムがあるらしい。「いつ直る」と聞けば「原因不明で見通しがたたない」という。
しかたない、暗闇の中でポータブルラヂオを聞きながら過ごすことにした。するとラヂオ放送が意外と面白いことを発見した。正直に言えばそれから、ラヂオにはまっている。
ところで、次の日、電力会社に原因を聞いてみると「リード線」が外れていた為と言う。何故外れたのかは解からないという。突然の停電はまたありそうである。

1 件のコメント:

大野 さんのコメント...

ある、ある、私も、ですよ。