2011年8月27日土曜日

ここだけの一句

ここだけの一句
負けず嫌いの叔母のところにパソコンを持ち込んだのは夏の初めだった。社会活動から身を引き、暇になったらインターネットをやってみたい、友達もしているし。と、以前から言っていたので、手持ちの使ってないパソコンを持参したわけだ。
彼女は、国語の教師をしていたので、幸いなことにワープロは使えた。入力は問題なくクリア。
「メール」は少し手こずって、相手に届くころあいをみて、電話で「いま送った、中身はこれこれ」レベルだけれど。
「図も写真も送れるで」というと「ファックスがあるからいい」という自主独立の気概も持ちあわせている。
私の尻にかつて存在した蒙古班を知っている相手ではある。けれど、ここは教える立場。
「ワードで、たとえば『々』の字を入れるとき、どうする?」
「?」
「そんな時には手書き入力パッドというものがあって、ほら、こう書いて、こうして」
「ふーん、便利じゃな」
よせばいいのに調子にのった私が「こんな字『宥』(ゆるす)はすぐに出てこない。だから」と手書きパッドを相手に「こうして、こうして」とやっていると
「あんた書き順が違うで」相手は百戦錬磨の国語の先生だった。ん~。
悔し紛れの一句
「パソコンを教えに行って書き順を直される」季語はいるのだろうか。いるとすればつづけて「夏のカミナリ」とするか。
「パソコンを教えて書き順を指摘され夏の遠雷」
「パソコンの画面で還暦が喜寿に書き順ただされる」

2 件のコメント:

玉井人ひろた さんのコメント...

もともと、先生と言う職業の方は他人に‘教えられる’と言うこと自体が嫌いな方が多いように思います。
私の身内にもいますが、自動車学校に行ったはいいが、教官に態度が悪いとか教え方が悪いとか言って、挙句にけんかして教習をやめたためいまだに(70過ぎ)でも自転車での移動です。
そこ行くと、ちゃんと聞いてくださるだけいいんじゃないですか。

ちなみに私の場合「々」の文字を出すときは「おなじ」とキーボードを打ち変換します

野良通信 さんのコメント...

コメントありがとうございます。さっそく「おなじ」で試してみました。これは便利です。かくのごとくの「うらわざ」まだ知らないそれ、があるのでしょうね。ブログで恥を晒した甲斐があったというもです。
先生と呼ばれる職業はそこで長年禄を食むと独特の感性をもたらすみたいです。身近に「現役」が居りますのでこれ以上の感想は控えますが。
願わくは、叔母がこのブログを読むことなくインターネツト生活を送ることを望んでいますが。無理かな~。