2010年1月20日水曜日

ブログの孤独 つづく

浅川マキ


昨日、新聞の訃報欄に彼女の死亡記事があった。私が「どうしているんだろう」と「お気に入りの音楽」欄に書きつつあった時。彼女はコンサートを続けていたわけだ。まことに、ヒトの識りうる事はこの世のほんの僅かの断片にしか過ぎぬ。記事には名古屋で客死した彼女は、「時間になっても部屋から出てこなかったためスタッフらが」とある。67歳、彼女はまだおそらくあの調子で歌い。それを聞く者がいたというこの事実に私は感動している。

そういえば、『裏窓』というLPを持っている、それを鳴らして追悼しようと、探したが見つからない。そのLPジャケツトには『奇妙な果実』というビリーホリデー自伝?について彼女が語った新聞記事も入れていたのに。しかたない、頭の中の朧な記憶を鳴らして追悼しよう。「この世の住みごこちはいかがでしたか」

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