2010年11月2日火曜日

米の水分

米の水分
さて、籾の乾燥は、すったもんだの内に次第に15%に近づいてきた。米の水分を計る器具(ドライメーター)が手元にある。身近の米の水分を計ってみよう。「随分とお暇な事」と言われそうだが、そうかもしれない。
1.      一年間、紙袋に入れたまま室温で放置していた玄米、13.5%。これは、黴(カビ)ていた。
2.      一年間、紙袋で、冷蔵庫14℃で保管していた玄米、13.0%。これは、今食っているもの。
3.      一年間、紙袋で、冷蔵庫14℃で保管していたもち米、玄米、12%。「ほんにのうや」の郷からの頂き物。これは、このあいだ、餅にして食べた。
4.      新米を籾搗きした白米、15.2%。「籾搗」については次回に述べる。
こうしてみれば、常温で紙袋にいれたままでは、夏を越してはもたないこと。冷蔵庫の保管は水分が一年で2%は抜ける事、が解った。新米に比べて古米が食味、風味に欠ける理由はこのあたりにもありそうだ。と書いて一昨年(二年前)の米を缶々に入れていたのを思い出した、計ってみよう。13%だった。これは黴ていない。これは1年間冷蔵庫に入れていたものを、缶に移したものだ、缶の中では水分は減らないということだろう。
さて、米を、傷ませることなく、美味しいまま保つことは、なかなか難しい問題だ。
TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)か、あれが実現すれば、年に一度しか米の取れないこのクニでも、いつでも新米が食えるようになるのだろうか。その代わり、新幹線から眺める、一面の田圃の風景は消えるだろう。どうしたものか。
TPPについて、論じる能力は私には無いが、私なりの、基本的な視点を提起してお終いにしよう。
1.グローバルの流れに遅れるなと言われているが、このグローバルはアメリカスタンダードではなかろうか。
.市場経済は万能なのか。つい先ごろまで、いや今でも、エコカー減税、エコポイント制度など、政府の政策的介入を我々は見てきた。こういう、ある特定の産業分野への露骨な介入は、市場経済万能の否定ではないのか。
3.昨日は中国、今日はロシア、近隣のクニとのトラブルはこれからもあると考える。基礎的食料ぐらいは、国内でまかなう体制が必要ではなかろうか。「自衛」とは本来こういう事ではなかったか。またこのことは、国内政治の安定をもたらすだろう。「衣食足りて礼節を知る」という中国からのことわざもある。今日の「米」に困る国民に冷静な判断が出来るとは思えない。

0 件のコメント: