2010年9月23日木曜日

イラガとマムシ

イラガとマムシ


身近では、「イラ」といい「ハミ」という。ここでは、イラガとマムシでゆこう。

夜の散歩は若い娘でなくても危険がいっぱいだ。数日前のこと、日課の犬を連れての散歩、暗がりで顔にかかろうとする枝を手折った。これにイラガが居たらしい、直後から指の背がチクチクする、たいした事にはなるまいと放っておいたら、みるみる手の甲が腫れて、グウが握れない(パーやチョキはできる、でもこの話とは関係ない)。翌朝の男子の厨房では、手首まで腫れて中華鍋を振ることもままならない。つれあいが「どうなった」と問うので手を見せてやると「赤ちゃんの手みたい」と囃す。気分は別として、これは正確な描写、的確な比喩だろう。見た目ほどには痛くも痒くもない。最後は肘近くまで腫れた。癒えるまで三日近くかかったか。今でも最初に刺された箇所には腫れが残っている。

犬は飼い主に似るというが、家の犬どもは落ちている物にいつもご執心だ。昨夜の事、そんな犬があとずさりする、「きゃぁーこれなに」とつれあいはおよび腰で覗いている。ライトで照らせば、マムシが寝そべっていた。この時のために持ち歩いている棒(鍬の柄を切り縮めた物)で始末した。空中を飛んだり、足を這い上がったりするものではないものの(毒を持つものは概して鷹揚である)および腰で慎重に仕留めた。仕留めてふり返れば、犬どもがいない。みれば遥か遠くを散歩している。「何んでも、かんでも口をもっていったらいけんよ」と叱られている声が聞こえている。

思えば、たまたま見かけたマムシを駆除したところで、野良に棲息するマムシの総数は変わることはあるまい。蚊を手でパチンとやる事と何処が違うのだろうか。

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