2010年9月14日火曜日

おこりビト

パソコン箱の調子がいまひとつだ。詰め込んでいるせいなのかと思い、古いものを捨てることにした。捨てる前に一つ載せて見よう。ちょうど1年前の事だったらしい。

『おこりビト
未見であるが。映画「おくりびと」は評判がいいらしい。ついでに、「おこりビト」について聞いてもらいたい。
年なのか、待たされるのが我慢ならない。このあいだ、つれあいにさんざん待たされた。待たせたあげくカエルの面をしている。だから、人の道なるものを教えることとした。おもむろに「人生とは」と言ってやった。「死ぬまでの時間を、退屈に任せているようなものだ。自分のための退屈はしょうがない、けれども。人に待たされる退屈は我慢ならない。」と。加えて、こうも言ってとどめを刺した。「だから、タクシー運転手にはなれない。」

車の中で待たされていたのだ。助手席で前を向いたまま、しばらく死んだふりをしていたつれあいは、逆襲効果に充分な沈黙の後、ハンドルを持つ私に諭す口調で言う。「なれないのは運転手だけじゃ、ないんじゃない。」
言われてみれば、それもそうだ。こう金米糖のように、全身に角を生やしていたのでは、どんな仕事も続かない。挽回すべく、「あんたは、待つことが無いからいい。」と言ってやると。「私が待っているのはあんたがまともになること。」と言う。
映画「おくりびと」でも見に行くか。』

後日、「おくりびと」を拝見した。父と子の話、これは永遠のテーマだろう、それにしても、妻役の広末?嬢の健気で可愛いかったこと。

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