2009年8月30日日曜日

言葉を集めて つづく

・「チュウノミズ」
中の水。メモには「梅雨半ばの大きな雨」とある。
・ 「ハンゲミズ」
半夏水。梅雨のおしまいに降る大きな雨。半夏生(ハンゲショウ、節季のひとつ)の頃に降る雨。集中豪雨になりやすいことはご存知であろう。

この地域では、田の水をため池に頼っている。雨水だけでは、棚田はとても維持できないのだ。そこで、山襞(谷)に、堤防をこしらえて、雨水を溜めてきた。代掻き(しろかき)、田植え、と水の需要期に降雨が少なく、ため池の水でまかなった年には、「チュウノミズ」も「ハンゲミズ」も心待ちにされてきたのである。カミナリとともに荒っぽい雨が降れば、今年の稲を秋には米にできる。と百姓は安堵(あんど)したのだ。今年の半夏生は7月2日であったと、暦にはある。

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