2009年8月30日日曜日

言葉を集めて つづく

・ 「アラテヲハク」
ため池に雨水が流れ込み、満水になっているようす。ため池には水が直接に堤防(つつみ)の上を越さないように一段切り下げた排水路がしつらえてある。これがアラテである。これがなければ土を固めただけの堤は水に洗われて、たちまち決壊してしまう。アラテヲコスとも言う。さて、どう書くのか考えた。ハクは吐く、コスは越す、だろうが、アラテはどうか。テはテイ(堤)でいいとして、アラは荒、粗、新では違う気がする、その排水路は堤防のなかでもいちばん丁寧に作られていて、石組みで底も側面もしっかり固めてある。荒、粗、ではない。まして新しいことはない、アラテは溜池構造の基本の部分であるから新しく付け加えることはありえない。煮詰まって、とりあえず衆院選挙の投票に行った。帰宅して、字引をめくっていると、「洗う」があった。これだろう。そういえば、満水の時にはあふれた池水で常に洗われているのがアラテである。アラテは洗い堤防のことだ。
話は違うが、土手(どて)は土堤(どてい)がすべっていったものなのだろうか。

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