ミナクチ。つづき
さて、あなたは、こうして一枚の田に稲を植えることが出来るようになった。もし、この田を養うに充分過ぎる水が流れてくるとすれば、その水をどうするか。川に戻すか、否であろう。あなたは、今の田の下にもう一枚、田を作ろうとするはずである。苦労して引いてきた水がすぐそこにあるのであるから。もう、お解かりのように、こうして棚田構造は出来上がるのである。これこそが、また「里山」風景である。
余計を付け加えれば、棚田の上から下まですべてがあなたの所有でない場合、つまり一般的にはそうであるのだが、この場合、水の配分についての調整が必要となってくるだろう。日照りの年もあるのだ。成文化されていない水配分の法があらゆる棚田において存在する。調べたわけではないが、これは確かであろう。
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