2009年11月23日月曜日

完璧な日記

09.11.23 の完璧な日記


午前三時すぎ、起き出す。さて、今日はなにを食らうか、冷蔵庫をみれば、アナゴの炙ったものがある。酒と砂糖と醤油でタレを作り、ネギを少々多目に刻んで、新米を仕掛けて、出来上がった熱々ご飯の上にサット炙り直したアナゴを(タレを充分絡ませて)、載せる、その上に少しく煮詰めておいたタレをサッと掛けまわして、ほんの少しご飯を載せたりしてもいい、ネギをその上から、いやネギは熱々の煙の上がるほどの油で一回ジュンとさせて~。いやネギは、タレと絡めてチンで火をとおすか、と考えた。
テレビをつければ、今日は祝日らしい、これでは、家の者は、てんでんばらばらに起きだしてきて、ご飯も冷め、ネギも香りがなくなるだろう。それでアナゴ飯はあきらめた。
しからば、アナゴの巻き寿司を作ることとした。米は去年のを使う、その方が粘りが無く、寿司にはいいのだ、かんぴょうを水で戻して、シイタケは戻しておいたのが有る。ホウレンソウがあればいいが、之は諦めて。かんぴょうとシイタケを煮、酢飯を作り、冷ましたところで、新聞が配達された。(取りに出れば、外は一面の完璧な霧)なにはともあれ、新聞に目を通し、ひと眠りして醒めれば、枕辺につれあいの気配がする。「今日は、巻き寿司を」と言うまでも無く、もう作って食った気配だ。腹を空かせた者と、満腹の者とのたたずまいは、霊長類ヒト人類には、おのづと解かるものなのだ。
「今日は、祝日らしいが、何のだ」と聞けば、やや間があって、「教えてあげようか」とまるで鬼の首でも取った如くに機嫌がいい。「キ・ン・ロ・ウ・カ・ン・シャ・の日」と歌うようにピシャット言う。まるで、「あんたには、関係ないことだけど」という調子で。確かに、土日も祝日も関係ない日々を暮らしているが、「何をぬかす」と言えぬのは、どうしてなんだろう。もっとも、つれあいは自慢かどうか知らぬが、「家の者は、金を稼ぐ事以外は、何でも出来る」と言っているらしい。(この美しき誤解はそのままにしておこう、私はやってみたい事をやり、やりたくない事はやらないだけなのだ)
ほどなく、つれあいは、巻き寿司を弁当に「勤労」に出かけた、さーてと、もうひと眠りするか。

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