2009年12月23日水曜日

機械いじりの楽しみ つづく

このところ、料理をしていない。料理をせずに何をしていたか、タイヤを替えていた。三本替えた。三輪車ではない、一本は運搬車の、後の二本はカブのそれである。


運搬車のは、稲刈りの時にパンクを見つけた。いくら半端百姓とはいえ、稲刈り最中にパンクを直す暇はない、空気を入れ入れ誤魔化してきた。チューブレスだから、数年前のパンク時にチューブレス用のパンク修理のゴムに接着剤を塗ってパンク穴に押し込んで直したが、それの寿命がきたらしい。水をかければ、そこからジクジク空気が漏れている。タイヤ屋さんに聞けば、そんな時にはチューブを入れて誤魔化す手もあるという、費用も三分の一くらいで済みそうだ。しかしながら「貧」とはいえコチラはコダワリ系男子、七千円を奮発してタイヤを手に入れた。見てみればF1のタイヤみたいで、そのままで立っている。さて、このタイヤのキモはホイール(これは鉄)とタイヤ(これはゴム)との密着にある。これが無ければ空気は大気に帰る。それで、やはり硬いのである、密着が蜜なのである。まるで保守政党と財界みたいに。怒鳴ったり、宥めたり、して最後は人類の知る最強の潤滑剤、水を用いてホイルからタイヤを外した。組み付けはバラシタ過程の逆をやればよろしい。水の力を借りれば簡単だ。ちなみに、サイズは16x7.00。幅16センチ、ホイール径7インチ。

カブのタイヤも替えた、これはチューブ入り、自転車から始まって、もう40年も替えに替えてきた、技術的に問題はない。しかし、マルマル一日かかった。どうしてか、タイヤではなく前ブレーキのワイヤーが錆付いて(固着して)動かぬを直していたからだ。数時間かけて、深夜におよび、ワイヤーの再生を試みたが、日付が変わり、オリオン座も頭上を越して西に傾いた頃、諦めた。翌日、千七百円を奮発して新しいワイヤーを購入した。カブのヘッドライトの部分(内部)を見たヒトはどれくらいあるかしら、これ以上は無理というほどにワイヤーや配線を詰込んでいるのだ。この間を通し終えるに何回吼えたことか。

機械いじりの楽しみは、自らの思考方法を確認できるところにある。まづ、何処が問題なのか、なぜそれを問題と思うかから始まり。次に、問題解決に至るまでの「アタリ」を付け、作業を始める。しかし、(誰の責任でもない、自らに起因する)思い込み、勘違いは作業のあらゆる段階で明らかになる、それを力技で乗り越えるか、それともからめ手から攻めてみるか。ひとつを解決れば、すぐに次の課題がそこに待っている。

さて、これで「おしまい」と見ればそこには、他人からみれば、前と変わらぬ運搬車、前と変わらぬカブがあるだけなのだが。

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